- 2008-05-12 (月)
朝9時に私あての電話が鳴った
9時に電話が鳴るというのは、どう考えても不吉であり、
社内の電話なら9時前でも当然かけてくるが、
9時丁度にかけるというのはどこか外部の人間からの電話という事になり、
いつでも良い話ではなく、出来るだけ早く伝えなければいけない話という事になる。
そして私宛に外部からかかるとすれば、
銀行、保険、証券、であり、
どう考えてもやはり良い話ではないのだろうなと思いながら電話を取る。
「naoさんですか。谷節です。あまり良い話じゃないんですが。」と切り出され、
朝から暗い気持ちで電話を続ける。
この谷節という人間は、銀行から早々に追い出され、今では企業債権の保険屋となっている。
「あのー某社のね、売掛債権ちょっと保険から外させてもらうわ。ありゃ全然だめだ。」
こういう軽い口調が銀行員としては不向きで追い出されたことは以前から感じていた。
「こっちだって駄目なの解ってるから保険かけてんだからそんなん困りますよ。」と言っても、
「契約書にね、7条かな?資金繰り悪化の為事業が急速に傾いた場合甲は契約を解除できる。
ってかいてあるでしょ。でも法改正で俺の会社が出来てからこれ適用するのは初めてだよ。がはは。」
保険屋はいつだってそうだ。ギャンブルの胴元をやり、
自分に有利な条件でのみ話を受けて、不利になった瞬間に突然ルールを変えてくる。
「でね、一応このケースの場合、適応が90日後。
それで一方的に契約解除だとお世話になってんのにわりーから
支払った保険金は全額返すから。」
つまり、今回のゲームでは90日以内に某社が潰れたら俺の勝ち
90日以後に潰れたら保険屋の勝ちだが、当然俺が勝つ算段は無い。
この慌て振りだと、90日後以降に某社は潰れるのだろう。
谷節の情報源はM銀行である筈だから、
どうやら一番イケイケのM銀が下期の資金融資から手を引く事が明確になっているようだ。
某社の残念だった事は、事業が傾きだした時に藁をも掴む気持ちで産廃事業に手を出したことだ。
産廃事業をやっている以上残るM菱銀からの融資は絶望的になる。
M菱の場合は焼肉、パチンコ、風俗、産廃とうこういった業種の割合が有る場合はほぼ無条件で融資は受けられない。
すると頼みの綱は地銀になるが、残念ながらその地方の地銀はイケイケのタイプではなく、
石橋を叩いて渡らないタイプの渋い審査の銀行。
どうやら飛ぶのは、ほぼ確定であり、時間の問題の様相である。
「もう駄目なの?」
「ぐちゃぐちゃ。」
下手に産廃に手を出したために、
Xデーには田舎の愚連隊、柄の悪いハイエナが嗅ぎつけてくるのだろう。
合掌
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